口腔と喫煙について|まさき歯科クリニック|茗荷谷駅の歯医者・歯科ならまさき歯科クリニック|土曜診療

〒112-0002東京都文京区小石川5-11-15
小石川ビューパレー1F
03-6801-8070
ヘッダー画像

ブログ

口腔と喫煙について|まさき歯科クリニック|茗荷谷駅の歯医者・歯科ならまさき歯科クリニック|土曜診療

口腔と喫煙について

口腔と喫煙について

 

喫煙により健康被害を受けてしまうことはよく知られています。WHOは先進国の病気と死亡最大の原因がタバコにあると報告しており、口の中の健康を害する要因の1つにもなっています。喫煙と歯周病は密接に関連しています。口腔、特に歯周組織は能動喫煙だけでなく受動喫煙でも直接影響を受けてしまいます。

 危険因子としてのタバコ

タバコに含まれているニコチンなどは口の中はもちろん身体全体の血管を収縮させてしまいます。血管が収縮すると血流が悪くなってしまうので歯茎に十分な酸素や栄養素が供給されません。また喫煙により白血球の機能が大幅に低下すると歯周組織を細菌から守る力が弱くなり細胞の回復力に影響を与えます。

タバコに含まれる成分が唾液の分泌量を低下させたりプラークや歯石を付着しやすくし歯茎の血行をわるくさせるため歯周病にかかりやすくなります。

歯周病とは、歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)から細菌が侵入し、歯肉に炎症を引き起こしたり、歯を支える骨(歯槽骨)などが溶けたりする病気です。歯を失う原因として、むし歯よりも多くの割合を占めています。炎症が歯肉だけに留まっている状態を「歯肉炎」、炎症が歯槽骨や歯根膜にまで広がっている状態を「歯周炎(歯槽膿漏)」といいます。むし歯と異なり痛みがなく、気づかないうちに進行する特徴があり、歯周ポケットが深くなっていくと、歯肉が腫れたり、歯がグラグラしたりして、ものが噛めなくなり、歯が自然に抜け落ちるほど重症になることもあります。歯みがきを中心としたセルフケアはもちろん、歯科での定期検診でお口のチェックやプロフェッショナルケアを受けて、歯周病の早期発見・治療を心がけましょう。

 

喫煙は糖尿病とならんで歯周病の大きな危険因子の1つで喫煙と歯周病は密接に関連しています。歯周病は虫歯と異なり歯肉炎の状態であっても多くの場合痛みがなく進行がゆっくりとしているため気づくのが遅れて症状が悪化しがちです

 

喫煙習慣は歯周病を発症、増悪させる最大の危険要因なのです。喫煙者は非喫煙者に比べて重度の歯周病にかかる確率が5~7倍も高いと言われています。

喫煙者は免疫力が落ちるため細菌が原因の歯周病にかかりやすい。出血、痛みなどの自覚症状が出にくく気づいた時には重症化していることが多い。これらは、タバコに含まれる一酸化炭素、ニコチン、タールなどの数多くの有害物質によるものです。

 

ニコチン…タバコに含まれるニコチンは精神作用をもつ物質で「毒物及び劇物取り締まり法」に記されている毒物でもあります。ニコチンの作用は、脳の中枢神経系や胃の収縮力を低下させて吐き気を起こしたり、血圧上昇や末梢血管の収縮などを引き起こします。

 

タール…喫煙時に生じるタールには、多くの発がん性物質を含みます。1日に20本(タバコ1箱)喫煙している方は、1年間でコップ1杯分のタールを飲んでいるのと同じと考えられています。

 加熱式タバコにつて

当院で時折患者様より受ける質問の中に、加熱式のタバコであれば紙のタバコのような影響はありませんか?と聞かれることがあります。結論から申しますとどちらも変わりなく健康影響はあります。

加熱式のタバコについて厚生労働省の「生活習慣病のための健康情報サイトe」で以下のように説明されています。

「加熱式タバコは2013年日本で販売開始以降、紙巻タバコより健康被害が少ないとの期待から使用者が増えています。しかし、加熱式タバコの主流煙にもニコチンを主とした多くの有害化学物質が含まれており、長期使用による健康被害は明らかにされておらず、喫煙者と受動喫煙者双方の健康リスクは否定できません。そのため2020年法改正で加熱式タバコは原則禁煙場所での使用が禁止され、健康保険による禁煙治療の対象にもなりました。」

また日本歯周病学会は、加熱式タバコも紙巻タバコも同様に口腔領域および全身の健康影響について注意喚起しています。