親知らずについて
- 2025年1月7日
- 未分類
親知らず
親知らずとは
歯は顎の骨の中の歯胚(しはい)とよばれる歯のもとから形つくられていきます
乳歯の歯胚は妊娠7週目ごろから、永久歯の歯胚は出生するころからでき始めます。
乳歯は生後6ヶ月から生え始め、3歳頃までに上下各10本ずつ計20本が生えそろいます。
永久歯は第1大臼歯と前歯が6歳頃から生え始め、12歳頃までに上下14本ずつ計28本が生えそろいます。
親知らずとは、音のあの奥歯の中で最も後に位置する歯で生えてくるのが遅くおおむね10代後半から20代前半にかけて発育するため「親に知られることなく生えてくる」であることがその名前の由来といわれています。
また知恵がついてから生えるというので「知恵歯」、「智歯」と呼ばれています。
親知らずは一般的には、上顎の左右2本と下顎の2本を合わせて計4本ありますが、もともと親知らずがない人や必ずしも4本揃っていない人など個人差があります。
親知らずの生えてくる場所が不足している、あるいは生える方向が通常とは異なるため埋まった状態だったり、傾いて生えてくることがしばしばみられます。
親知らずが正しく生えてこない理由は諸説ありますが、原因の一つに現代人の食生活にあると考えられいます。ホモ・エレクトス時代からネアンデルタール人など、太古のヒトには親知らずが正常に生えていました。そのころの食生活は調理技術が乏しく、木の実や生肉など硬いものかじって食べるために顎が発達し、親知らずが生えるスペースが十分だったのです。ところが現代人の食事はやわらかい食品が多く、結果として顎の骨が十分に発達せず、顎が小さくなってきています。そのため永久歯がすべて生えそろうだけのスペースがなく、親知らずは正しい位置にきちんと生えないことが多いのです。親知らずが正常に生える割合を太古の時代を10とするなら現代人は3程度ともいわれています。
正常に生えていない親知らずを放置しておくと、様々な歯のトラブルを引き起こします。ここでは代表的なものを上げていきます。
- 親知らずの痛みや腫れ
智歯周囲炎を起こすリスクが高まります。
- 歯並びに影響する
一般的にすべての歯は支えがなければ口の先端方向に傾いたり移動しようとします。知れとの最後に位置する親知らずが正常に生えるスペースがない場合、常にすぐ手前の第2大臼歯を圧迫し続けて歯列全体が押されるため歯並びを悪くする原因の一つとなります。矯正治療を行うさいに歯科医師が正常に生えてこない親知らずの抜歯を進めるのはこのためです。
- 顎関節症を招く
親知らずの生え方により、歯並びに影響することで嚙み合わせが乱れ、顎関節に負担をかけ続けると顎関節症を招く可能性があります。
- 口臭の原因
親知らずはブラッシングが困難なことが多いため汚れや歯石が溜まりやすくばい菌の温床となり口臭の原因になることがあります。
親知らずの治療方法
出来るだけ歯を抜かないという歯科医療の傾向は親知らずについても例外ではありませんがほかの歯より様々な理由で抜歯せざるを得ないケースも多いのが現状です。
- 酷い虫歯になっているとき
神経の治療が必要なほど大きな虫歯の時は予後を考慮する必要があります
- 歯周病が著しく進行しているとき
抜歯によって他の歯を守ることが出来ます。
- 何度も痛みや腫れを繰り返すとき
- 周りの歯周組織を傷つけ潰瘍や化膿を引き起こすとき
斜めに生えることで頬や舌を傷つけるときや歯茎にあたり続け膿でることがあります。
親知らずの保存する理由
ブラッシングによって清潔さを保ち、良好な状態であれば親知らずは保存し、将来奥歯が喪失したときにブリッジや入れ歯のばねの支えにしたり、移植のドナーとして用いるなど治療に役立てることが出来ます。